胆は決断の腑・・・
胆は、「中正の官」と呼ばれ、すぐれた中正の判断はここで下される。古医学書には、「胆は中正の官、決断ここより出ず」とあり、「十一の臓、決を胆に取る」と説明している。つまり、すべて人の胆力と識見は胆から生ずるものとしている。
胆と肝の関係・・・
肝と胆は表裏の関係にあり、「謀慮をつかさどる肝」と「決断をつかさどる胆」は、人間の心の基底を形成し、すべての行動力の源泉となっている。もし、胆が衰弱すれば決断力、行動力の低下を来たし、いかにすばらしい肝の謀慮も実行不能になる。この心の底を打ち明け合うほどの親しい交わりを表したことばが「肝胆相照らす」である。
胆は清浄な液を貯蔵する・・・
胆以外のすべての腑は、飲食物、および大小便などの濁ったものを貯蔵したり輸送したりする。しかし、胆は六腑の一つでありながら濁りのない清浄な液体を貯蔵する。古医学書では、「胆は中正の官であり、清浄な液を臓す、ゆえに中精の腑という」と述べている。 |